日本建築の技術と考え方

画像は『石場建(いしばだて)』と言って、石(束)の上に柱を建てる工法です。

その匠の技術はひかりつけと呼び、天然石などの自然の造形に合わせて木を加工すること。石の形通りに柱の足元が手作業のみで加工されています。

この日本の誇る匠の技は美しいだけでなく、とても利にかなっているのです。

言わずと知れた日本は地震大国です。

現在の日本の住宅建築は、国の定める法によって、基礎はコンクリートで造り、柱は基礎に強固に固定され

壁は強く、硬く造る事は主流です。大手ハウスメーカーをはじめ、一般の建築業者はほぼ全て、硬く、強く家を造っています。

この石場建ての場合、地震など大きな力が加わると、時により、石ごと横にづれてしまいます。

しかし、そこが幾度と無く大地震を経て、完成された日本建築の知恵なのです。多少、横ずれする事はあっても、倒壊はしないのです。

 

 

ワイズ 建築

 

 

木の持つねばりを活かし、地面が揺れれば、建物も揺れる事により、そのエネルギーを吸収していきます。まさに免震的な考えですね

想像してみて下さい。地面に普通に立っている時に、不意に誰かに押されると転んでしまいますよね。

転ぶことによって、その押された際のエネルギーを吸収しているのです。

現在の主流の建築の様に、重い基礎に堅結された柱の如く、身体を硬直させた上に、足が地面に固定された状態で押されたら…ポキッっと足が折れて

大怪我をしてしまいます。あのスカイツリーも心柱をもった伝統工法の応用なのです(この話はまたの機会に)

構造の考えかたは同じなのです。

強く、硬く造る事が決して地震に強い家、構造では無いのです。

日本の伝統的な工法は、美と性能を兼ね備えたすばらしい技なのです。

湘南 ワイズは地域の建築を創造していきます


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