和紙とは?Y’sが使う素材

世界遺産登録!和紙とは?

 

日本の建築に欠かせない?!和紙の実力とは!

・和紙が無形文化遺産に

ユネスコが2014年11月27日、「和紙 日本の手漉(てすき)和紙技術」を無形文化遺産に登録することを発表しました。先の「和食」に続いての快挙で、世界が日本の文化や伝統について、興味や評価の賛辞を頂いてる証ともいえます。

世代を超えて伝統的な技(わざ)が受け継がれ、地域社会のつながりを生んでいる点が評価されたようです。今回登録されたのは、「石州半紙(せきしゅうばんし)」(島根県)と「本美濃紙(ほんみのし)」(岐阜県)、「細川紙(ほそかわし)」(埼玉県)の3つの和紙で、すが、全国にはまだまだ各地域で和紙が作られ、それぞれに特長もあるようです。

 

 

建築 ワイズ

 

 

Y’sでは、基本的に収納部の内部や戸は和紙を使用しています。また、張替えが利く為、小さなお子様の部屋などは和紙をおすすめしています。それは何故か?安に自然素材だから使用している訳ではありません。ちゃんとした理由があるのです。自然素材は万能な訳ではありません。適材適所で使用してこそ最大限の性能を発揮します。和紙の性能、またY’sが家づくりで使い続ける、その理由とは…

 

・和紙の材料

和紙の原料には、楮(こうぞ)や三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)などのほか、パイナップルや竹、木材パルプなどがあり。原料の違いによって紙の風合いも異なりますが、今回登録された3つの和紙は全て、楮のみを原料としています。

和紙作りに使われる楮は、フィリピン、タイ、中国など外国からの輸入されている物もあるそうですが、海外産の楮は紙にした時に油の塊が残るなどの問題もあるそうで。丹精込めて作られた国産の楮が一番適しているそうです。

しかし、国内の楮の生産者は減少しているそうです。楮の栽培はあまり手間がかからないが、収入が他の業種に比較して非常に少ない事が要因のひとつだそうです。

良い和紙を作るには、水も重要で、楮を洗い流す作業では「清らかな水」が必要となるそうです。水を育む、山や土などの自然の恩恵、そして技と想いの伝承など、世界が認める日本の伝統文化である和紙を守る為にも、家づくりに欠かせない和紙の特長をお伝えしたいと思います。

 

 

・障子や襖の効果とは?

昨今の家づくりは、和室がない家が多く、障子や襖のない家が増えていますが、

本来、障子や襖は、古くより日本の家づくりには欠かせない建具として使われています。

古来、和紙を貼った障子か、襖(ふすま)、そして、木戸(雨戸など)しかありません。
欧米では、ある時期からガラスが出始めましたが、中世ヨーロッパの窓も木戸でした。
私達が想像すると、とても酷い住宅環境だと思いますが、それらの住まいは、本当に寒く、住空間として悪い家だったのでしょうか?

 

 

建築 神奈川障子のデザインは個々のお宅に合せて、デザイン・製作してます。

 

・断熱性

現代の家とは建物全体の断熱、機密性が違う為、一概には言えませんが、少し科学的に分析してみましょう。実験データを見ると今のアルミサッシ窓(シングルガラス)よりも、障子や襖の方が熱を伝えにくい。つまり、より断熱性能の高い材料なのです。

障子に使用される和紙の繊維層の気孔が熱を伝えにくくするため、優れた断熱性を発揮していると考えられます。他の断熱効果の実験では、厚手のカーテンとレースの組み合わせより、障子1枚の方が熱を伝えにくいことが分かっています。

窓との隙間が多いカーテンやブラインドと違い、障子や襖は隙間が少ない為、暖房時には、夜間の窓からの放射冷却を防ぎ、局部的に窓だけが他と比べて極端に低温となる冷輻射も低減されます。室内側を熱伝導率の低い木製建具とすると、アルミサッシの二重窓よりも熱損失の面で有利かと思います。

 

・湿度調整

障子や襖の優れた機能の多くは、和紙から生まれるものです。和紙は天然素材から作られた、きわめて粗い繊維の層で、繊維が絡み合った間には無数のすき間があり、そのすき間には空気が入っています。

しかも、和紙の気孔は湿度に合わせて湿気をたくわえたり、放出したりを繰り返し、部屋の急激な湿度変化を抑えるのにも役立っています。このような機能を有する和紙貼りの障子や襖は、夏と冬の気温が大きく、湿度の高い日本に、非常に適した建具といえます。

私共、Y’sの家づくりでは、湿気のたまり易い収納や物入れの扉は、あえて木製にはしないで和紙貼りの扉を造り設置します。扉だけでなく収納内部の壁や天井にも和紙貼りを施し、内部の湿気を外へ逃がしながら、和紙の持つ、換気と浄化性能にも効果を期待しています。

 

・遮光性、反射性

障子は、窓から差し込む日射を柔らかく拡散させることで、自然な明るさを作りだし、心地よさを与えてくれます。それも和紙のもつ気孔性能が生きています。

この気孔がレンズのような働きをして、障子に入ってくる光を拡散するため、光線の透過率は40~50%程度。ガラス窓の透過率は屋久90%であるのに比べて、約半分程度と言えます。まぶしさを取り除きながら、程よい明るさを残します。

つまり、和紙を通った光は半分だけ透過し、さらに拡散されるので、非常に柔らかい光になり人の情感に優しさを与えてくれているのでしょう。

また、冷房時には、日射による負荷がかなりの部分を占めているので、省エネルギー効果も期待でき、日々の光熱費にも影響する素材なのです。

光を拡散する事は重要で、各方向に拡散して部屋全体を均等に明るくするだけでなく、窓付近だけ明るく、奥は薄暗いという強いコントラストをなくす事にもつながります。

近年のカーテンやブラインドでは、かなりの薄手でないかぎり和紙ほどの柔らかく均一の光は得られません。照明器具なども和紙貼りの物が多いのも、優しい光を醸し出す、和紙ならではの特長が生かされているのでしょう。

反射率は50~60%で眩い感じはありません。また無機質な白で、ただただ広がる白のビニールクロスの壁などのような違和感を感じるような反射ではなく、自然の風合いを感じさせるのも自然由来の素材から出来ている和紙ならでの特長ともいえます。

 

 

湘南 建築収納の扉こそ両面に和紙貼が良いのです。木やベニヤの扉だと湿気が逃げにくいのです。

 

 

・現代の家づくりでの障子と襖

障子や襖は、古くより部屋同士を仕切る壁の役割にも使われました。壁と違い自由に取り外しが出来る為、部屋の間仕切りとして使うことで、部屋の大きさを柔軟に変える事が出来る建具ともいえます。昨今は、個室化が普通になってしまった感のある現代の家づくりでは、縁側と部屋の仕切りである障子が無く、間仕切りは壁に、ドアや扉などの建具は工業製品である合板を使用した新建材が多いのが現状です。

これほど自然の恩恵と人々の知恵と技で、世界的にも評価されている、高性能な和紙を障子や襖、または壁や天井などの内装にも利用しない手はありません。

障子や襖と聞くと、すぐに『和風』を連想される方が多いと思いますが、勿論、『和』で間違いはありませんが、障子などは、そのデザインを伝統的なものに限定せず、個性を生かしたデザインにする事も可能です。そうする事で洋間に障子や襖を設け、モダンな家具とも相性が合うのも障子や襖の特徴かも知れません。

 

 

新築 湘南

 

 

そうなのです。障子や襖は、和紙の特性により、断熱性、湿度調整などの多機能な性能のほか、光にも作用し、デザインも柔軟に対応出きる、優れたインテリアでもあるのです。

小さいお子様がおられる親御さん達は、「障子紙が破られる」の心配から、プラスチック製の障子紙を好まれる方もいらっしゃいますが、これでは本来、和紙のもつ性能の恩恵は受けられません。

障子紙を張り替える事は、さほど難しい作業ではありませんので、年末のこの時期には、思いっきりお子さんに障子を指で突き、破って頂いて、ご家族皆さんで和紙(障子紙)を貼って下さい。年に一度、1日、張替える作業で、残りの日常での快適でお財布にも優しい和紙の恩恵が受けられます。

和室を洋風に使う為に障子を外してしまった方や、障子や襖のある和室をビニールクロス貼りの洋間にリノベーションする前に、もう一度、利用を考えて見ては如何でしょうか?

 

余談ですが、2015年の湘南村では、和紙を題材としたワークショップを開催予定をしておりますので、お時間があればご家族皆様でご参加下さい。

湘南村とは?コチラ⇒

 

 

 

 

 

湘南 ワイズは地域の建築を創造していきます


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