レポート 光るどろ団子細工 ~第4回ものづくり工房湘南村より~

2014年3月1日(土)、第4回ものづくり工房湘南村

『光るどろ団子細工』が開催されました!

 

御来場総数83名 スタッフを含めると100名以上の賑やかなイベントになりました。

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今回は、第1回ものづくり工房湘南村の『光るどろ団子作り』をバージョンアップ!

どろ団子のタネの材料はそのままに、“一輪挿し”と“象嵌(ぞうがん)”仕上げに挑戦して頂きました!

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こちらは先生のお手本。

どろ団子に小さな試験管を仕込んで、一輪挿しにします。

象嵌は、色付けの際に型を用いて好きな形を型どります。

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前回よりも工程が増え、細かい作業が必要になり、難易度アップ。

上手く出来るでしょうか‥

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まずは、先生のお話。みなさんきちんとお話をきけました。

 

早速、挑戦!

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先生のお手本を見ながら、好きな型を選びます。

第1回目とは違い、磨きの作業が細かく丁寧になり、皆さんかなり集中しています‥

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今年2月から放送中の、湘南村presents『住まいのレシピ』

パーソナリティのGABUさんによるインタビューも同時収録を行いました!

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放送は水曜20時。藤沢FM83.1MHzにて。

イベントでお話しきれなかった、講師のインタビューも放送します!

 

 

時間をかけて作業を進める内に、お昼の時間。

今回は、会場に『湘南村まかない飯コーナー』が誕生。

広島から届いた牡蠣と、地元で収穫されたお米を使った“牡蠣飯”。

『ちびっこ職人左官屋』のコーナーで使用している“瀬戸漆喰(牡蠣殻抽出素材配合高強度)”は広島生まれ!

もちろん、仕込みは湘南村の村長が‥。

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そしておかずには、神奈川県産の大根、地元で有機栽培されたキャベツ、にんじんを使った“地元味噌汁”。

“湘南村”の地元の味です!

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食後には、名古屋のソウルフード“たません”を。

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‥ひとりで3つ食べてるお友達もいました!笑

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漆喰かまどと、どろ団子

どろ団子と、漆喰かまど。実は作り方は同じ。

土・砂・すさを混ぜたものを成形し、上から漆喰を塗って磨きます。

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この漆喰かまどで炊いたご飯は、1時間経っても温かいまま、美味しく食べる事が出来ます。

土が蓄熱し、熱源を止めても緩やかに温度を下げていくのです。

本来の日本の家づくりがここに表されています。

機械的に暖められた温度で機械的に保温されたご飯とは全く違った味わいが楽しめます。

電気を使わず、よりおいしいご飯が食べられる。電気がなくても、美味しいご飯は食べられます。

 

暖まったかまどを触ると、芯から暖まります。

表面的でない熱が、優しく伝わってくるのです。

≫≫ 漆喰かまどについて

≫≫ 湘南村 「漆喰かまど作りの回」

 

 

 

 

午後は、仕上げの作業。

どろ団子を置く台は、第2回湘南村の木琴作りや、第3回モザイクタイルアートのキャンパスとして使用した、

Y’sでも構造材・造作材に採用している埼玉県西川材

今日の木あそびコーナーには、採れたての切株もセッティング。木材の香りには防虫効果にくわえ、ひとにとってはリラックス効果があります。

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今回は、自分でサンドペーパーを使って削るところからのスタート。

柿渋を塗って、好きな色合いに染めます。

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柿渋ってなあに
渋柿と植物素材から生まれた、ひとと環境にやさしい塗料。その素材は渋柿から採取した柿タンニン(柿渋エキス):古来より木材保護塗料として使われている素材。
荏胡麻油:食用にも用いられるα-リノレン酸を主成分とした植物油。ひまし油:ヒマの種子から得られる植物油。薬用にも用いられ、保湿性・保潤性に優れる。
桐油:古くは神社仏閣のお堂の補修に使われた撥水性に優れた植物油。米ロウ:ツヤがあり、しっとりした仕上がりが特徴の米ぬかから得られる植物蝋。
カルナバロウ:お菓子のコーティング等に用いられることもあるブラジルロウヤシから得られる植物蝋。

 

また、今回は新しく『木摺りで造った富士山』が登場!

どろ団子のタネをつかって、みんなで木摺りに塗りこみます。

お団子をつくって、はりつけて、塗りこむ、‥

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完成はもうすぐ‥!

 

となりでは、今回のどろ団子細工の先生、左菊の鈴木親方が左官を実演。

普段、なかなか目にする事のない左官。みなさん、興味津々。

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さっそく、みんなで挑戦!

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まっすぐな壁をつくるのって、大変なんだな。

 

 『光るどろ団子は、左官技術を用いて作る“丸い壁”』

今回のどろ団子のタネである『漆喰団子』を広めた榎本新吉さんはこのようにいいます。

現代建築の発展する中、古くから伝えられてきた“左官”という技術が姿を消してしまった時期がありました。

早く、安く、簡単に‥という工業製品が広まるなか、住まいが化学物質に侵され人々の健康を害し、

知らないうちに遺伝子にも影響が出始めてるのでは‥と言われた時代。

そんな中、榎本さんは、この日本に生きる左官職人として「美しい日本壁」の文化をなくしてはいけないという想いが、より強くなったといいます。

“なんとかこの文化を後世に残せないか”と、考え付いたのが、誰もが一度はつくった経験があるであろう『どろ団子』。

榎本さんは、持ち前のチャレンジ精神から、たくさんの研究を重ねて、伝統的な技法に改良を加えつつ、実際の家づくりで造る土壁と同じように

土・砂・わらを混ぜ芯をつくり、乾かして塗り重ねるといった工程で、『漆喰団子』を完成させました。

小さいお子様からお年寄りまで、誰もが楽しみながら知らず知らずのうちに土壁を学ぶ事が出来、日本の誇る左官壁を、

改めて一般の人々に広め伝える、大きな存在になっています。

 

 

いよいよ、完成です。

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ぴかぴかのどろ団子!自分だけの宝物。ずーっと、大切にしてね。

 

 

 伝えたい事

昨今、公園や幼稚園から砂場が消えつつあるといいます。これは、“土”(砂)に対して、『きたない』『あぶない』といった周囲の大人達の認識や

社会の誤解・知識不足が起因となっているのではないでしょうか。土で遊べば、もちろん服はよごれます。しかし、

土の遊び場で、子どもたちはそれぞれの観点で創意工夫しながら楽しんで遊びます。大切な発想・創造・運動の場でもあるのです。

土などの伝統的な素材に触れながら、“本物の素材・本当のものづくり”を認知して頂くことにも繋がります。

ものづくり工房湘南村では、単なる工作で終わらないように、遊びながら、触れながら、感じながら≪学≫んで頂ける場を

これからもご提案していきます。

 

ご参加頂いた皆様にとって、いつかなにかのきっかけで、ふと思い出す出来ごとになれば‥

 

 

 

 

本日は、ご参加頂き有難うございました。

御来場頂いた皆様、講師をして頂いた職人さん、設営にご協力頂いたスタッフ関係者の皆様、本日は有難うございました!

 

次回ものづくり工房湘南村は、5月末~6月上旬開催予定!

詳細決まり次第、湘南村FB、事務局Y’sHPにて告知を致しますので、お楽しみに!

 

 


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